「のぼさんとカノジョ？」（1）モリコロス　徳間書店

や、これはイイね！(^_^)
少々タンパク気味で好感持てる主人公、のぼさんと
目に見えない幽霊？の「カノジョ」の、ほんのりとした
優しい同棲モノの恋愛ストーリーですね。

火事で焼き出された主人公が住む事になった格安物件には
幽霊が住んでいた、という定番の話ではあるのですが
主人公のおっとりしたところと、カノジョの甲斐甲斐しさが
とても仲の良い不思議な空間を醸し出しています。
なんていうか、すっごく微笑ましくて見守っていたいカップル？
記憶がなく名前も判らないカノジョが、家事全般をやってくれるのですが
ちょっとヤキモチ焼きだったりするのがまた可愛らしくて、もう。

この作品の特徴として姿を全く描かない、というのがあります。
普通こういう幽霊モノだったらうっすら姿を描きそうなところですが
そのおかげで逆にカノジョのイメージが固定せず、今のところ
その存在は感じられてもその姿を想像するしかないところが
面白い効果になってますね。
ネタでもありましたが、男か女かも判らない、といった事もあって
変に生々しくないというか。
カノジョとのやり取りはホワイトボードでの書き文字でコミュニケーション
をとってるのですが、そこに書き添える顔文字めいた落書きで
ちょっとだけカノジョの表情が覗けるとこなんか上手いなーとか思ったり。

そういう意味では文字と顔文字だけのコミュだけってのはそれこそ
ネットの、ツイッターとかそういうコミュでの付き合いみたいな
距離感なのかも？
確かに変に相手への（顔どころか容姿すら不明の相手との）偏見のない、
そして生々しくない付き合いって意味で、それこそ現代社会での
理想な関係になってるのかもなーと。
その上、家事全般をやってもらって、、、ってあれ？ホントに理想だ（笑）(^^;

まぁ、それでもやっぱり恋愛モノならハッピーエンドになってほしいわけで。
このままの関係で永遠にってのもイイかもだけど、多分キーとなるのは
カノジョの正体。記憶が戻るのがクライマックスになりそうだけど
出来れば「別れ」を描かず幸せになってほしいなー、と思ったり。
もうベタでイイから！幽霊とかじゃなく幽体離脱状態でイイから！(^^;
そんなこんなで、結構おすすめの作品です(・ω・)b