「オトメン(乙男)」(１) 菅野文 白泉社

文武両道。剣道部の部長で全国覇者。美形で覚え目出度く
学校でも注目の的―――でも、実は少女漫画が大好きで
カワイイものが大好きで。ぬいぐるみやファンシーグッズが
大好きで―――そんな飛鳥がある日恋をした時から
状況が一変して―――そんな感じで、乙女の心と
外面のギャップにさいなまれるコメディものなのですが
やー、イイキャラしてるね、飛鳥君。
というか目からウロコって言うか―――今までマンガとかで
この手の「男なのにカワイイもの好き」って設定のキャラって
どうしてもオカマちっくに描かれがちだと思うんよ。
「きゃー、カワイイー（はぁと）」腰クネクネ、みたいな(^^;
まぁ確かにその方がキャラとして描きやすいだろうし
所詮はサブキャラ。特に重要視もされないし。
でも！　こちとら少女漫画は割と好きな男子としましては
そういう表現を見る度に忸怩たる想いがつのるのも
事実なワケで(^^;　判るけど！判るけど、そういうの好きな
男子が全員オカマかいって(笑)

―――ま、それはともかく(^^;
そんな微妙な空気の作品なのかなー、と初版時は
チェキを外していたらどうやら、ちと違う様子。
それじゃチェキしてみるかーとか思ったら、いつの間にか
初版が即効完売(^^;　最近早いよ、メイド会長とか(^^;
そんなこんなでようやく再版されたんでgetしたですが―――
や、これは面白いね！
恋をした飛鳥君が、自分を偽る事を（知り合いの前では）止め、
自分に正直に「好きなものは好きなんだ」って感じで
突き進むのは、読んでて気持ちイイものですよ。
そんな彼が好きになったりょうちゃんが、実はああいう
生活環境であんな性格だったとわって感じで、これがまた
イイ塩梅だったりして。や、割れ鍋に綴じ蓋っていうか
イイ組み合わせだわ(^^;
そして、飛鳥君をイイ感じで背中おしたり煽ったりする
遊び人の橘も実は―――ってそれなんかい(^^;
まぁでもそんな周囲に、飛鳥君はカミングアウトを
する事によって自分を解放して、それでも文武両道な
男らしい外面の方は別に演技でも嘘では無いので
うまく自然にマッチングさせていく、そんな課程を見ていると
イイキャラだなぁ、と感じいったりしてしまいます(^^)
絵柄も安定していて読みやすいですし、結構おすすめですよ。

オトメン(乙男) 第1巻 (花とゆめCOMICS)